地球は一年で太陽の周りを一周します。
地球は少し傾いているので、一年間で太陽の光の当たり方に差があります。
太陽の光の当たり方の差が気温・気象の差となり、春・夏・秋・冬の季節が発生します。
・十二月の冬至には太陽の光が一番少なくなります。
(日が短く寒くなる)
・三月の春分には昼と夜の長さが同じになります。
(日が長くなるので暖かくなってくる)
・六月の夏至には太陽が一番多く当たります。
(日が長く暑くなる)
・九月の秋分には昼と夜の長さが同じになります。
(日が短くなるので涼しくなってくる)
植物で自然のリズムを例えると次の様になります。
春は一斉に種から芽を出す季節。
夏はぐんぐん生長する季節。
秋は実が出来上がる季節。
冬は種が休眠している季節。
「 大きな気象の変化は四季の気象の変化として感じられます 」
二十四節気は太陰暦(月の満ち欠けの周期で一年が約354日)による季節のズレを正すために考案されました。
観察しやすい冬至、夏至、春分、秋分の二至二分。
二至二分の中間点に位置する立春、立夏、立秋、立冬の四立。
二至二分四立を合わせて八節。
八節をさらに3分割し二十四節気。
二十四節気になり月と対応しました。
一年を二十四等分した12の「節気」と12の「中気」が約15日ごと交互に来ます。
一月の前半が節気、後半が中気で、これが一年に十二月あります。
二十四節気は読んで字のごとく、大きな気の節目です。
太陽の光の当たり方で、一年の間に大きく季節が移り変わっていきます。
春
立春・雨水
啓蟄・春分
清明・穀雨
夏
立夏・小満
芒種・夏至
小暑・大書
秋
立秋・処暑
白露・秋分
寒露・霜降
冬
立冬・小雪
大雪・冬至
小寒・大寒
「 月に二回、大きな気の変化が起きるということですね 」
二十四節気をさらに約5日ずつの3つに分け、気象の動きや動植物の変化をあらわしています。
季節やその時期のできごとをそのまま名前にしています。
本来、人はこうした季節の移ろいを感じて暮らしていました。
季節の移ろい、気の変化は約5日ごとにあらわれます。
春
立春
初候 東風凍を解く(とうふうこおりをとく)
次候 黄鶯眼脘く(うぐいすなく)
末候 魚氷に上がる(うおこおりにあがる)
雨水
初候 土脈潤い起こる(どみゃくうるおいおこる)
次候 霞始めて靆く(かすみはじめてたなびく)
末候 草木萌え動く(そうもくもえうごく)
啓蟄
初候 蟄虫戸を啓く(すごもりのむしとをひらく)
次候 桃始めて笑う(ももはじめてわらう)
末候 菜虫蝶と化す(なむしちょうとかす)
春分
初候 雀始めて巣くう(すずめはじめてすくう)
次候 桜始めて開く(さくらはじめてひらく)
末候 雷乃声を発す(かみなりこえをはっす)
清明
初候 玄鳥至る(つばめきたる)
次候 鴻雁北へかえる(がんきたへかえる)
末候 虹始めて見る(にじはじめてあらわる)
穀雨
初候 葭始めて生ず(あしはじめてしょうず)
次候 霜止んで苗出ず(しもやんでなえいず)
末候 牡丹華さく(ぼたんはなさく)
夏
立夏
初候 蛙始めて鳴く(かえるはじめてなく)
次候 蚯蚓出ずる(みみずいずる)
末候 竹笋生ず(たけのこしょうず)
小満
初候 蚕起きて桑を食う(かいこおきてくわをくう)
次候 紅花栄う(べにばなさかう)
末候 麦秋至る(ばくしゅういたる)
芒種
初候 蟷螂生ず(かまきりしょうず)
次候 腐草蛍と為る(ふそうほたるとなる)
末候 梅子黄なり(うめのみきなり)
夏至
初候 乃東枯る(なつかれくさかれる)
次候 菖蒲華さく(あやめはなさく)
末候 半夏生ず(はんげしょうず)
小暑
初候 温風至る(おんぷういたる)
次候 蓮始めて開く(はすはじめてひらく)
末候 鷹乃学を習う(たかわざをならう)
大暑
初候 桐始めて花を結ぶ(きりはじめてはなをむすぶ)
次候 土潤いて溽し暑し(つちうるおいてむしあつし)
末候 大雨時行る(たいうときどきふる)
秋
立秋
初候 涼風至る(りょうふういたる)
次候 寒蝉鳴く(ひぐらしなく)
末候 蒙霧升降す(のうむしょうこうす)
処暑
初候 綿柎開く(わたのはなしべひらく)
次候 天地始めて粛し(てんちはじめてさむし)
末候 禾乃登る(こくものみのる)
白露
初候 草露白し(くさのつゆしろし)
次候 鶺鴒鳴く(せきれいなく)
末候 玄鳥去る(つばめさる)
秋分
初候 雷乃声を収む(かみなりこえをおさむ)
次候 蟄虫戸を坯す(すごもりのむしとをとざす)
末候 水始めて涸る(みずはじめてかれる)
寒露
初候 鴻雁来る(がんきたる)
次候 菊花開く(きっかひらく)
末候 蟋蟀戸に在り(きりぎりすとにあり)
霜降
初候 霜始めて降る(しもはじめてふる)
次候 霎時施す(しぐれときどきほどこす)
末候 楓蔦黄なり(もみじつたきなり)
冬
立冬
初候 山茶始めて開く(つばきはじめてひらく)
次候 地始めて凍る(ちはじめてこおる)
末候 金盞香し(きんせんこうばし)
小雪
初候 虹蔵れて見えず(にじかくれてみえず)
次候 朔風葉を払う(さくふうはをはらう)
末候 橘始めて黄なり(たちばなはじめてきなり)
大雪
初候 閉塞く冬と成る(そらさむくふゆとなる)
次候 熊穴に蟄る(くまあなにこもる)
末候 鱖魚群がる(さけむらがる)
冬至
初候 乃東生ず(なつかれくさしょうず)
次候 麋角解つる(しかのつのおつる)
末候 雪下麦を出だす(せつかむぎをいだす)
小寒
初候 芹乃栄う(せりさかう)
次候 水泉動く(すいせんうごく)
末候 雉始めて雊く(きじはじめてなく)
大寒
初候 款冬華さく(ふきのとうはなさく)
次候 水沢腹く堅し(みずさわあつくかたし)
末候 鶏始めて乳す(にわとりはじめてにゅうす)
「 毎日の季節の移ろい・気の変化が、自然のリズム・四季の気象を作っています 」